上町台地からまちを考える会主催の「上町台地100人のチカラ!」の50回記念スペシャルが、玉造の大阪クリスチャンセンターにて催されました。早川厚志さんの企画によって、特別ゲストには劇作家・演出家の平田オリザさんをお招きすることができました。平田さんのワークショップは、ちょうど先週、應典院があいだに入って、大阪市教育委員会の協力のもと、生魂小学校の6年生を対象に実施したところです。しかし、今回はまちづくり関係者に対して「対話」の大切さを学んでいただこう、ということで、少し趣向変えて実施いたしました。
何より驚いたのは、開会のあいさつの後、2秒でワークショップの「モード」に引き込んだことでした。「じゃあ、やりましょうか」という具合で…。内容は、身体接触を伴うものから、カードを使ったゲームまで、多彩なものでありまして、その後の講演では「なぜこんなことをやっているのか」「悪用するとこう危険だ」など、ワークショップの真に迫るお話をいただきました。最後、上町台地からまちを考える会の理事を交えたシンポジウム、そして懇親会ということになりましたが、人と人の数珠繋ぎの50回記念として、大変充実した機会となりました。(主幹)
或曇つた冬の日暮である。から始まる芥川龍之介氏の短編小説「蜜柑」を読んだのは、ストーブでは到底寒さを凌げない教室で行われた国語の時間。なんとも切ない気持ちになり、言葉舞い落ちる教科書から、汽車の揺れや乗客の質感まで、今のいままで後生大事に、頭の隅に所蔵していたようで、その鮮やかなる情景が應典院に届けられたひと箱の蜜柑から、あふれ出た。
午前中は分科会、ランチはロシア料理をパドマ幼稚園にて、午後は本堂ホールで基調講演とシンポジウムでした。基調講演は、應典院と学術協定を締結している、同志社大学大学院総合政策科学研究科の新川達郎先生でした。「パートナーシップ解体新書」という、なんとも珍妙な名前のシンポジウムでしたが、それぞれの立場から、自主自律的な取り組みと協働との関係について、話題提供がなされました。終了後はご多分にもれず交流会となり、皆さん終電まで盛り上がる、そんな一日でありました。
終了後、懇親会にのみ、参加させていただいたのですが、皆さん、何とも、「筆舌に尽くしがたい経験をした」とのことです。いわゆる「死生観」というやつですが、そういったものをつぶやきあう、ぶつけあうことなど、日常生活のなかではあまりありません。それが、現代建築の應典院の研修室と、昔ながらの伽藍の大蓮寺の本堂とを往還するなかで、いつしか、それぞれの「いのち」渦の中に取り込まれていったのでしょう。ちなみに、懇親会の会場は、大阪市長選挙に立候補された橋爪紳也さんの最終演説の会場の近くということで、そちらに出させていただいてから、私は懇親会に合流させていただきました。
昨日の10周年フォーラムの熱気もさめやらぬまま、本日は、毎年恒例の753法要です。
(シヲ)