2007年12月17日月曜日

ダンマパダシリーズ、終了。

 4月より続けてきた「ダンマパダ」を読む、應典院初の仏教講座が滞りなく終了しました。今回は受講生と、講師の釈徹宗先生による、意見交換会でした。「仏教は、人の関わりだけでなく、大いなるものとの関わりが求められることが書かれているが、つながりとつながりなおす限界があることと、しかし外部とつながる回路を開くことの大切さを、今回改めて学ばせていただいた」、こう仰ったのは、スピリチュアルワーカーとして病院で勤務されている僧侶の方です。「平和の概念が変わってきているなかで、常に問い続けることが必要なことと、善悪は教えの中に正解があるわけではない、ということを学んだ」こう仰ったのは、京都でNPOの中間支援組織に働く方です。また、普段、身体表現にプロデューサーの立場で関われている方は、この間、ALSの病にかかった方が懸命に動こうとしている姿勢に問いかけをしたところ「仏教の信仰があるから」と応えが帰ってきたことが実に印象的だったそうです。

 講師の釈先生は、こうしたコメントの後に、仏教の魅力を感じて欲しいと思ってこの講座を始めたこと、カルチャーセンターではなくお寺でやりたかったこと、近代のメカニズムが行き詰まっている現代に仏教は宝の山であること、大乗仏教は未だ完成していないこと、など、この講座が組み立てられた背景について紹介いただきつつ、受講生された皆さんに、最後のお話を学びを与えてくださいました。例えば、死をイメージするのは極めてクリエイティブなことであること。また、臨済宗の中興の祖、白隠(ハクイン)は「われわれは必ず出家するんだ」と説いているが、病床に居ること、世俗から離れること、人々の世話で生きること、そうした場に臨むことが出家であること。これらのことばを私たちに遺しつつ、いつも講座のなかで紹介されていた、應典院北隣の「グロリア」にて韓国の「ブデチゲ」鍋を囲みながら、親睦会に移動いたしました。(受講生のみなさま、また釈先生、さらには講座の運営を手伝ってくれた小僧インターンのみなさん、ありがとうございました!)

(主幹)

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